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最近熱心に取り組んでいる事 ” 山鹿市志々岐地区にある涅槃岩 ”について

※SNS(note)へ投稿した記事からの転載です※
✤涅槃岩へ、まず一歩。
忘れられた祈りの場所を、そっともう一度
ここ数年、頭の片すみにずっと残っている地名がありました。
志々岐地区に伝わる「涅槃岩(ねはんいわ)」
かつては人が集い、祈りが重なった場所だといいます。
今では道も薄れ、訪れる者もなく、名前だけが地図の上に浮かぶ静かな地点になりつつあります。
それでも、私は思いました。
もう一度、人がそっと訪ねてみたくなる場所にできないだろうかと・・・。
大がかりな整備でなくていい。
足もとを少し整え、道しるべを一つ置き、物語の手がかりを一枚の紙にまとめる。
まずは、その程度の小さな一歩からでいい。
そう考えて、私は自分のできることを始めてみました。
✤どんな語りが残っているか
伝わる話では・・・・(肥後国誌より要約)
天文年間(1532–1555)、金剛乗寺の宥明法印が志々岐台地北斜面の一帯に「釈尊涅槃像」を見出したといわれます。
像は「首から肩まで約80m、肩から踵まで約400m、高さは菊池川の水面から約80m。月夜には下の淵に影が映え、全身が鮮やかに見えた」との見立てをし、周辺を「涅槃瀬」と呼び、川沿いの龍宮の森を蓮台に見立て尊崇したと云われています。
ここには古くから次の和歌が歌い継がれています。
『香に咲く 肥後の鍋田の涅槃岩 常に嵐に 波を仏法』
作者は不明です。
さらに、谷底の小さな滝の岩上に全高1mほどの不動明王像が祀られていたという伝えも残ります。
✤まず一人で踏み出した小さな一歩
この地にゆかりのない私が出来ることはなんだろう・・・。
そう考える中で、やっぱり初めてできることは” 道づくり ”ですね。
入り口の草を刈り、倒木をよけ、足もとを確かめる程度。
無理をしない範囲で“通れるようにする”ための小さな整備です。
この地を調べる中で、ネットなどで過去に訪れた方々が、ここはやばい!といった情報が少ない情報の中で見られました。過去には地元の方々に愛されたこの地が怖い土地となっている状況をまず変えたかったんです。
まずは人の手が入っている状況があれば、不気味さを感じることは少なくなるのではと思っています。
令和7年10月8日。
涅槃岩の前はまだお掃除が行き届きませんでしたが、
この地に続く森の道と、墓碑の周辺のみ1回目の整備で行うことが出来ました。
✤なぜ、「再興」にこだわるのか。
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風景が“場所”に変わる瞬間
岩肌、谷の気配、水音、斜面の緑。そこに祈りの記憶がそっと重なると、風景は単なる眺め以上の表情を見せます。歩いて、立ち止まり、深呼吸をするだけで、心のどこかがふっと整う。そんな場所が地域に一つでも増えるなら、うれしいのです。 -
「歩ける・迷わない・危なくない」最低限の入口を用意し、事実と伝承を並べてやさしく手渡す。これなら、地域の息づかいを損なわずに、記憶を次に渡せると思うのです。
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“名は地図に、道は心に”の状態をほどく
「地図に名はあるけれど、どう行けばいいか分からない」。そのひと押しになるのが、小さな整備と小さな発信だと信じています。
✤“行ってみようかな”の火を、そっと灯すために
涅槃岩とそこに祀られる石仏様たちは、今日も風に撫でられ、川のせせらぎや森の音を聞きながら、そこにあります。
私の一歩は小さいけれど、人の手が入り、その情報を見にする機会があることで、行ってみようと思うきっかけとなる人はいるはずです。
✤大きな課題をどう解決していくか・・・
この地の再興を目標にここまでの想いを書きました。
先日10月8日、地元区長様の了解も取り付け、一回目の整備に入り涅槃岩までの道と整備したのですが、一番の懸念を目の当たりとしたのです。
涅槃岩の石仏などが祀られる所に建ててありましたお堂が完全に倒壊しているのですね。私が以前伺った際にはまだかろうじて立ってはおりましたが、
以前はこのようにお堂が立っていたんですね。
2011年頃の写真。
この数年のうちで倒れてしまっておりました。
周辺の整備や掃除は一人でもできますが、この倒壊したお堂をどう片付けるか・・・・・非常に苦労しそうです。すこしづつ協力者も募っていくべきでしょうね。
そんなこんなで、いろいろ考えたりするよりもまず一歩を踏み出してみました。その1回目の様子を動画にしております。
動画や記録も良ければのぞいてみてください。
関心を寄せていただけるだけでも、この場所の記憶は少しずつ温まっていく気がします。
いつか、安全に歩ける形が整ったら・・・・・
その時は、あなたの歩幅でそっと訪ねてください。
あなたの一歩が、この土地の祈りをやさしく呼び戻すきっかけとなればと願っています。
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