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今日は、鹿北町にある小さな石橋と、妙見さんをご紹介します。

妙見神社と云いますと、八代妙見祭が有名な八代神社がありますね。
山鹿市にも同じ「妙見」という名前を持つ神社が、鹿北町の「 浦方 」という地区にあります。

場所はこちらです。

こちらには、妙見神社と右横には井川さんとの愛称で呼ばれる水がわくところと、また左奥には観音堂があります。
また、神社の前には池もあり、非常に雰囲気の良いところです。

神社と書きましたが、鳥居などの様なものはありません。
なので、実際はちょっとぼ~としていると通り過ぎてしまいそうになりました。

この神社の由来などは近所の方々にも、伺う事が出来ませんでしたので分かりませんが、妙見神社の方は、平成11年に新築されているようです。

自分自身「妙見神社」の事を詳しく知らなかったので、ほかのネットなどを参考にさせて頂いているのですが、埼玉県飯能市にある真言宗智山派 円泉寺のご住職 がご自分で纏められているPDFを拝見しました。
こちらです →

中国・四国 ・九州 の妙見菩薩 – 妙見 シリ ーズ6

※本・地図ソフト・電話帳ソフト・ホームページより集めた資料です。間違い、重複が多々あると思います。ご了承下さい。また妙見寺・妙見山(山号)とあっても妙見様が祀ってあるとは限りません。
と、記載がありますがなかなか小さな村の中にある小さな神社についての由来や歴史を調べるすべがないため、参考にさせて頂きます。

さて、このPDFの中に、熊本県内にある妙見と名のつく場所をまとめてあるのですが、ファイル(P37)の中で、このような文言がありました。

※球磨郡の妙見も無数にあり、ほとんどが湧水点に祀られ、水神 とされているが、作神・病神・厄災除き
 雨の神・火の神・荒れ神・安産 の神・戦の神と伝承されている。「星の信仰 ・妙見 ・虚空蔵 」佐野賢治編より
※球磨の国(熊本県)の妙見様には、ほとんど星信仰の影はなく、進んだ稲作技術、特に鉄の工具等を使った、
 より完全な潅漑治水による発達した農耕の様子がうかがえるようです。
※かつて熊本では少し干魃が続くと、あちこちの妙見さん水神さんで雨乞いの祈祷風景がみうけられた。
 熊本は妙見様は水神としての信仰が知られている。

とあります。
こちらも水の湧く井川さんがありますので、水神さんとしての信仰によるものかのかもしれませんね。
今度、一度どなたかに尋ねる事が出来る機会があれば確認してみたいものです。

< 追記 >
『鹿北町文化財保護委員』の方々で発行されている『ふるさと探検』の書籍の中で、この浦方妙見神社についての記載がありましたので、追記します。
浦方妙見社は、明治二十二年に社屋を建設、その後昭和六十三年に改築されています。毎年十月初旬に九戸の人によって、例祭が行われています。二社とも、こんこんと湧き出る水辺に祀ってあり、除災(病魔を除き、火災、水災を除く)繁栄に霊験ありとして、地域の信仰は厚いものがあります
との記載がありました。(※ふるさと探検 -P137-※)

 

では、写真で、妙見神社と観音堂をご紹介。
≪ 妙見神社 ≫

≪ 観音堂 ≫

また、こちらには凄く可愛らしい石橋があります。
それがこちら。

妙見さん前にかけられている石橋です。
弧円の石板四枚を組み合わせてあるもので、曲線もきれいですね。

また、この妙見さんに古くから歌い継がれる俗謡があるそうです。
※ふるさと探検P111より引用※

『一の坂ヒョロヒョロ下れば 妙見さん
前は泉水 めがね橋 そこを下がれば 滑りの
おふさ婆 ゴンがかかさん』

という、俗謡です。

この俗謡を紹介された方のお話として、このような記載があります。

ゴンは権太郎さんの権。その権太郎さんの息子さんが、いま生きているとすれば百二十歳くらいでしょう』と話されたそうで、この俗謡から考えると、この話は百五十年前には、もうここにかけられていたと仮定できます。嘉永の初年(1849)以前の橋で、鹿北町で最古といわれる田中橋(1858)よりさらに古い時期にかけられた石橋といえます

と、書かれています。
また、その次には「日本の橋を守る会の事務局長」様のご意見として、このような記載もあります。
この四枚のアーチ石を盾に組み合わせる石橋工法は、鹿北に多い西洋型の工法を取り入れたほかの橋と違って、中国型の石橋です。ほかの町村に、この橋より、小さな石橋はありますが、円弧型のこんな小さな石橋は珍しい。眼鏡橋といえるものでは、日本一小さな石橋でしょう』と話されたとの記載があります。

 

先の述べた俗謡から推測される年代は、あくまで仮説ではありますが、この小さな石橋や妙見さんを地域の方々が非常に大切に守られてきたのだな~と感じられますね。

 

なかなか、ちょっと寄り道と云える場所ではありませんが、機会があれば立ち寄られてみてくださいね。

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