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今回は、旧山鹿郡三十三観音札所 二十二番札所の「 凡導寺 」をご紹介します。

場所は、こちらです。

名勝不動岩の麓にある中世の古寺の跡


古くから奇岩で有名な名勝である、不動岩の麓にある。
観音堂は、改築されており、広さは二間×二間で入口はアルミ製の戸で施錠されています。
ですので、観音像のお写真を撮ることはできませんでした。
主仏は、阿弥陀如来で左に観音像、右に勢至菩薩の二体の脇侍があるそうです。

入口の右手前には、以前は鐘が吊り下げられていたようですが、現在は無いようです。
地域の信仰が篤く、水道に手洗いもあります。

平重盛のお産祈禱の為、建立と云い伝う

『鹿郡旧語伝記』に、不動岩は『蒲生の地にあり、凡導寺(ママ)の寅卯にあたる後ろの山をいう。前不動という岩の高さ46間余、一石なり。周り35間余、後不動半面岩なり。・・・』と。
また、凡導寺については、『府の天福寺末。元禄6年に寺号改め、独居山といえり。この寺往古平重盛御産の祈の為、建立と云い伝う。本尊観世音。・・・』

凡導寺の経筒

※写真はありません※
この寺跡より経典を納めるための『経筒』が発見されました。
出土した滑石製の『経筒』は円筒形の身部に蓋がかぶせられています。
身部の直径は13.2~7センチで内部に、直径9.2㌢、25.2㌢の深さで刳り抜かれています。
外面には銘文が刻まれていて、平安時代末期の久安元年(1145年)に造られたものだそうで。当時の信仰を示す貴重な資料です。
現在は、山鹿市博物館で保管されています。

● ご 詠 歌

谷ふかく そびえしみねの岩しずく 流れのすえは ふちとなるもの


※この記事は、以下の書籍を参考に書いています。
(山鹿双書四・旧山鹿郡三十三か所札所巡り・児玉徳夫講演録より先生講演録)
(山鹿市の指定文化財(改訂版)~ふるさとの文化遺産~)


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